水素吸蔵合金システム

空温式水素吸蔵合金システム (MH-QUONクーオン)

水素貯蔵量の大容量化に応じて、水素吸蔵合金タンクを複数本組み込んだシステムを販売しています。
・風力・太陽光などで製造した水電解水素を大量、長期的に貯蔵できます
・燃料電池発電を使うために、簡便に水素ガスを一時貯蔵できます
・法規制を受けず、水素ガスを簡易的に、安全に貯蔵できます
・水素の供給・貯蔵システムを簡便に、小型化、省力化して運用できます
本システムは周辺の大気熱を効果的に利用することで、水素吸蔵合金タンクの水素吸収・放出時に必要となる熱エネルギーを低減した省エネ型の空温式水素吸蔵合金システムです。

<システム仕様例 (タンク9本組)>
水素貯蔵量 72N㎥
システムサイズ(外形寸法) 900×1100×2500 mm


※水素貯蔵量(㎥)と水素供給量(㎥/h)に応じて各種システム設計いたします

【実証事例】空温式水素吸蔵合金システム
本システムは、環境省「CO2排出削減対策強化誘導型技術開発・実証事業(2017年度~2019年度)」にて開発したものです。
1年間にわたるフィールド実証(足利大学)において、再生可能エネルギーによって製造される水素の変動性に対して良く追従して貯蔵できることを実証しました。

足利大学(風力40kw、太陽光20kW)
再生可能エネルギーにより製造した水素の長期、
安定貯蔵に利用

水素吸蔵合金システム(QUON 72㎥)

実証システムにおけるQUON 72㎥の運用概略図
※周囲の大気温度(熱)を有効利用して、水素吸蔵合金の吸蔵放出反応を促進し、
省エネ化しました。

水素吸蔵合金タンク

ナノ化鉄チタン水素吸蔵合金を充填した各種水素貯蔵タンクを設計、販売しています。
写真は標準タイプ(水素貯蔵量:8㎥)の水素吸蔵合金タンクで、市販の水素ボンベ(水素貯蔵量:7㎥)よりも多い水素ガスを10気圧以下でコンパクトに貯蔵できます。
本品は、環境省「CO2排出削減対策強化誘導型技術開発・実証事業(2017年度~2019年度)」での成果を活用し製品化したものです。

水素吸蔵合金タンクの基本性能

【寸法比較】
水素吸蔵合金タンクと市販水素ボンベ
(容積:47L,圧力150気圧)

【ナノ化鉄チタン水素吸蔵合金による水素貯蔵タンクの特長】
・10気圧以下で貯蔵できます。(高圧ガス保安法に抵触しません)
・合金は非危険物に登録されています。(消防法に抵触しません)
・・・どこにでも指定数量の制限なく設置できます。
・初期活性化は不要で、納入状態から基本性能で使用できます。
・合金は水電解水素に対して1万回以上の耐久性試験を行っており、初期の特性から全く劣化しておりません。

<用途例>
●各種水素貯蔵設備
●再生可能エネルギーの余剰電力を水素貯蔵
●非常用FC電源向け 長期水素貯蔵
※各種小型タンクにも応じますのでサイズ(水素貯蔵量)はご相談ください。

水素吸蔵合金(Metal Hydride) について

水素エネルギー社会へ

水素は、その使用時に水しか排出せず、地球温暖化を防ぐことができるクリーンなエネルギーとして期待されています。また、水素は風力や太陽光などの再生可能エネルギーから水を電気分解して作ることができ、一旦製造された水素ガスは長期間貯めておけるので、夏に作って余った水素を冬に使うことも可能です。
現在、燃料電池自動車や家庭用燃料電池などさまざまな分散型エネルギーシステムへ水素が利用されてきています。

ナノ化鉄チタン水素吸蔵合金

円滑な水素エネルギー社会を構築するには、水素を安全、コンパクト、容易に貯蔵できる水素貯蔵システムがさまざまな場面で必要になってきます。水素吸蔵合金は、水素を原子状態で金属格子中に取り込むことができるため、常温・常圧付近で液体水素と同等以上の貯蔵密度をもち、長期保管における貯蔵ロスもないので、その利用が期待されています。

当社では古くから碍子の製造工程で利用するボールミル技術を応用し、反応性に優れるナノ化鉄チタン水素吸蔵合金を製造(メカニカル・アロイング)しています。鉄を主成分としており、主に定置用としての各種水素貯蔵タンクや省エネ型水素貯蔵システムなどさまざまな用途に提案しております。

ナノ化鉄チタン水素吸蔵合金

市販水素ボンベと同等量の水素ガス7,000Lをナノ化鉄チタン水素吸蔵合金による水素タンクへ貯蔵した場合では、10気圧以下で22L(約1/318)までコンパクトにできます。


那須電機鉄工は、持続可能な開発目標(SDGs)について、
積極的に取り組んでまいります。

 
 
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